摂食嚥下障害と呼吸リハビリ
治療 ( 91(8) : 2114-2117, 2009) の中で「 丹田呼吸法 」について記載されている。 方法は「吐く息で横隔膜を下げ,腹圧をかけ丹田に気を集める横隔膜呼吸法である. 喘息,肺気腫,慢性気管支炎や気管支拡張症での呼吸リハビリというより,薬物,酸素,運動療法,排疲法のなかの呼吸訓練の一つ」と位置付けられている。 実際、誤嚥性肺炎患者の中には呼吸機能が低下している方もおり、呼吸能力(特に喀出能力)を高めることも重要であると思う。しかし、呼吸アプローチはどちらかと言えば、吸気能力を高めるアプローチであり、咽頭・喉頭貯留がある方には、逆に 吸気誘導により誤嚥を誘発 する可能性も否定できないと考える。 当然のことであるが、誤嚥性肺炎患者に呼吸リハビリテーションを実施する際は留意すべき事項であると言える。 .