側孔付き気管カニューレの発声工夫

ブレインナーシングに「拝見!ちょいわざくふうモノ (20)側孔つき気管カニューレの簡単スピーチキャップ」 (大阪市立総合医療センター桜12階脳神経外科病棟, 25(1) : 15, 2009.)が掲載されている。
 内容は「側孔のある気管カニューレは穴をふさぐと発声が可能だが, “高研式気管カニューレ(複管タイプ)”では, 発声するための付属品はなく, 指で穴をふさぐ必要がある〔コーケンネオブレス(スピーチタイプ), コーケンPPカニューレ(スピーチ), スピーチカニューレでは接続可能な付属品あり). そこで, “高研式気管カニューレ(複管タイプ)”で, 耳栓を代用して発声できる安価で簡単な方法を考案した. 」とあり、ワンウェイバルブ(2000円)、スピーチバルブ(3800円)に対し耳栓(100円)で代替している。
 具体的方法は①内筒を外す②耳栓をつまんで小さくし、外筒の入口に半分程度入れ、栓をする③発声可能とある。
 臨床現場では、気切孔より分泌物が多く流出し、頻回に交換を必要とする症例に応用できると考えられる。人工鼻を例にすると交換後数分で分泌物が人工鼻に付着してしまい、数度の交換を余儀なくされる場合がある。今回はバルブであるが、安価でトライアル的に使用できる方法の構築はコスト面から考えても大変重要と思われた。

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