頸部聴診法の臨床応用
歯界展望に「頸部聴診法の臨床応用」(清水良昭, 116(2) : 358-359, 2010)が掲載されている。
要旨は「頸部聴診法(cervical auscultation)は, 食塊を嚥下する際に咽頭部で生じる嚥下音ならびに嚥下前後の呼吸音を頸部より聴診し, 嚥下音の性状や長さ, 呼吸音の性状や発生するタイミングを聴取して, 嚥下障害を判定する方法である. 頸部聴診法は非侵襲的に, 聴診器1つで誤嚥や喉頭侵入の疑いをスクリーニングできることから, 在宅や施設入所要介護高齢者の普段の嚥下状態のモニタリングに適している.」と述べている。
文中で「研究のほとんどは加速度ピックアップやマイクロフォンを用いたものであり, それらを使用して録音した嚥下音は実際に聴診器から聞こえる音と違っているという指摘もある. 」と述べ、機械と実測の差異について述べている。
特に重要な点として「加速度ピックアップを用いた音響分析では, 嚥下音ははっきりとした特徴的な2つのクリック音, すなわちIDS(Initial Discrete Sound:最初のクリック音)と, FDS(Final Discrete Sound:最後のクリック音), およびその間の食塊の流れの音BTS(Bolus Transit Sound)に分けられるが, 3つの音は非常に短い時間に発生するので, 聴診器では1つの音に聞こえる. 」と述べている。
実際、臨床では嚥下音の強弱や異常な音(バブリングサウンド等)で判断することが多い。
以前も述べたが、嚥下音のみで判断するのではなく、嚥下の前後の音も確認することが重要と言える。今回の報告では、その重要性を再認識させてくれたと言える。
要旨は「頸部聴診法(cervical auscultation)は, 食塊を嚥下する際に咽頭部で生じる嚥下音ならびに嚥下前後の呼吸音を頸部より聴診し, 嚥下音の性状や長さ, 呼吸音の性状や発生するタイミングを聴取して, 嚥下障害を判定する方法である. 頸部聴診法は非侵襲的に, 聴診器1つで誤嚥や喉頭侵入の疑いをスクリーニングできることから, 在宅や施設入所要介護高齢者の普段の嚥下状態のモニタリングに適している.」と述べている。
文中で「研究のほとんどは加速度ピックアップやマイクロフォンを用いたものであり, それらを使用して録音した嚥下音は実際に聴診器から聞こえる音と違っているという指摘もある. 」と述べ、機械と実測の差異について述べている。
特に重要な点として「加速度ピックアップを用いた音響分析では, 嚥下音ははっきりとした特徴的な2つのクリック音, すなわちIDS(Initial Discrete Sound:最初のクリック音)と, FDS(Final Discrete Sound:最後のクリック音), およびその間の食塊の流れの音BTS(Bolus Transit Sound)に分けられるが, 3つの音は非常に短い時間に発生するので, 聴診器では1つの音に聞こえる. 」と述べている。
実際、臨床では嚥下音の強弱や異常な音(バブリングサウンド等)で判断することが多い。
以前も述べたが、嚥下音のみで判断するのではなく、嚥下の前後の音も確認することが重要と言える。今回の報告では、その重要性を再認識させてくれたと言える。
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