摂食・嚥下リハビリテーションへの取り組みの広がり

 歯界展望に「摂食・嚥下リハビリテーションへの取り組みの広がり」(戸原玄 117(1): 148-151, 2011.)が掲載されている。
要旨は、「摂食・嚥下リハビリテーションが医療として取り組まれるようになってからの歴史は, 実はそれほど長いものではありません. 私がこのようなリハビリに取り組み始めたのは10年ほど前ですが, その当時は先進的な病院や, “熱心な”先生が個人で活動をしているというのが実情でした. 専門的な取り組みは“個”の単位であり, またその“個”自体が点在している状況であったといえます. しかし近年では, 対応すべき患者数の増加に対応するため, 地域医療の現場にも摂食・嚥下リハビリテーションへの取り組みが広がってきています. 今回は, 大学病院や専門的な病院などでの取り組みではなく, 地域における取り組みの広がりなどをいくつか紹介したいと思います.」と述べている。
摂食・嚥下リハビリテーションは、チームアプローチで実施していくため、どの職種が主に何を担当しているかを認知しておく必要がある。当然、担当職種が不在のため実施できないといったものではないが、社会・人的資源として活用できる状態の有無を知っておく必要はあると思われる。
文中では歯科大学卒前教育に摂食嚥下リハビリテーション学を取り入れることを述べている。摂食・嚥下リハビリテーションは嚥下障害、嚥下のメカニズムについて学ぶことは重要であるが、チームへの参加、関わり方を知り実践することも重要と思われた。

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