Geriatric Medicineに「
高齢者肺炎」(関雅文, 河野茂, 楽木宏実 49(1): 115-120, 2011.)が掲載されている。
要旨は「日本における肺炎診療は, 高齢者社会の到来による誤嚥性肺炎の増加や, 膠原病や腎不全などの基礎疾患による感染リスクの増大など新たな問題に直面している. 高度先進医療, すなわち臓器移植や侵襲の大きい手術による日和見感染の増加は大きな問題となっている. また, 多くの抗菌薬の登場が, 抗菌薬の過剰使用につながり, 数々の耐性菌を生じさせることとなった.」と述べている。
文中でNHCAPについて述べられている。元々は医療ケア関連肺炎(Health care-associated pneumonia:HCAP)と呼ばれ,米国よりその概念が紹介された一連の肺炎群であり、単に市中肺炎と院内肺炎の中台に位置する概念と考えられていた。しかし、市中肺炎の形式で,救急外来などから入院することも多くみとめられている。そのため、院内肺炎に準じて治療すべきものと考えら
れている。しかし、日本独自の高齢化に伴う肺炎が問題になり、NHCAP(医療・介護関連肺炎:Nursing and Healthcare-associated pneumonia)ができた。今後、NHCAPによる治療・リハビリ研究が進んでくると考えられた。
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