栄養ケア症例
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JOURNAL OF CLINICAL REHABILITATIONに「苦労した栄養ケア症例(1)中心静脈栄養例」(
若林秀隆 16(6): 528-532, 2007.)が掲載されている。
内容のポイントは「Q&A 81歳,女性.パーキンソン病,誤嚥性肺炎を呈した患者へ,
Q1栄養アセスメントの結果は?身体計測:BMI18.1, %TSF77%, %AMC85%, 検査値:Alb2.7, TLC525, Hb9.4より混合型中等度の栄養障害と判断した. 1日摂取エネルギー量は末梢静脈栄養の1,130kcalで, Harris-Benedictの式による計算値の1,408kcalに対して278kcalの不足と判断した. 1日必要エネルギー量は, 基礎エネルギー量(978)×活動係数(1.2)×ストレス係数(1.2)より1,408kcalと計算した.
Q2栄養ケアプランの内容は?1日1,400kcalを目標とした. 当初は経口摂取のみであったが, 誤嚥性肺炎を再発し, 十分な水分・栄養摂取が見込めず, 胃瘻造設の許可は得られなかったため, 経鼻経管栄養を併用した. 経管栄養時の胃食道逆流が問題となり, チューブ先端の空腸留置や固形化・半固形化栄養を行ったが, 改善がみられないため, 中心静脈栄養を選択した.」と述べている。
Harris-Benedictの式はよく1日必要エネルギー量を算出するために使用されるが、文中にもあるように「モニタリングで摂取エネルギーの過不足が見込まれる場合,計算値にこだわらず増減する.」
また、併用してリハビリテーションを実施する必要があることは文中に「機能訓練を行わずに過栄養とした場合,筋肉ではなく脂肪が増加する.」と述べている。リハビリテーション職種で嚥下訓練に携わるのは主にSTが多いと思われるが、主治医、栄養士、PTとも連携し嚥下機能、栄養状態、運動療法内容をよく検討することが重要と考えられた。
現在、リハ栄養が話題となっているが、これまでの文献からもリハ栄養に対する知見が得られるため検索する習慣を持つことが大切と思われた。
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