医学研究論文と情報リテラシー

薬学図書館に「医学研究論文における標準スタイル, 情報提示構造, そして英語化を巡る諸問題」(内藤 永56(1): 3-8, 2011. )が掲載されている。          
 要旨は「情報技術革命によりインターネットを通じて大量の情報を入手できるようになった. 情報が氾濫する中, 重要な情報をいかにやり取りするかはどのような分野でも重要な課題である. ここでは, 医学研究論文を取り上げ, IMRADと呼ばれる執筆スタイルが標準化されている様子を概観し, 情報提示構造が工夫されている様子を考察する. さらに, 日本語と英語の言語学的相違, 特に主語の役割の相違が英語化の際に問題を引き起こすことを指摘する. つまるところ, どの情報社会においても, 情報の受け手を深慮しつつ情報提供するかが重要となる.」と述べている。
医学に限らず、現代社会で情報リテラシーを高めることは重要であり、必須と言える。これは、文中でも述べているが、現代社会は玉石混交で氾濫する情報の中から必要な情報を受け取ることが非常に難しく、取捨選択できる能力を自分で磨かなくてはいけないからである。
現代社会は情報収集ツールも非常に増え、ボタン一つで情報が自動的に入手できるが、かえって必要な情報が少ないため、多くの不要な情報に埋もれてしまう可能性が考えられる。そのため、アンテナは最低限にしぼるのも必要な情報を得る一つの方法と思われた。

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