STからみたNST専門療法士研修2

今日で3日目が終了した。あと2日!と言うことで栄養管理の文献を検索してみた。
呼吸器ケアに「静脈栄養はどのように行えばよいですか?」(佐藤格夫, 苛原隆之, 久野将宗, 稲垣栄次9(2): 229-234, 2011.)が掲載されている。
 内容は「経腸栄養が十分投与可能であれば, 高カロリー輸液を使う必要はありません. しかし重症患者では, 経腸栄養を十分に投与できないときや, 中止するときもあります. 経腸栄養が禁忌になると完全静脈栄養の知識が必要になります. 基本は5大栄養素を考えることであり, 日ごろ使用している高カロリー輸液製剤の成分を見ることがとても大事だと思います. まず, 目標投与エネルギー量, タンパク質の必要量, 脂肪乳剤に関する注意事項, また, ビタミン・微量元素の必要性の理解が大切です. 理解が深まれば, 高カロリー輸液に対する処方の意味がわかるようになると思います.」と述べている。
 ポイントは「重症患者で中心静脈栄養が当初から入っている患者でも早期から経腸栄養と静脈栄養(高カロリー輸液)の併用は控えるべきです.具体的にいうと,経腸栄養からの目標カロリーが60%を超える場合,高カロリー輸液によるTPN は用いません.」と述べている。これはRefeeding症候群の考慮からくるものと考えられる。一般に栄養投与といっても種類は豊富にあり、選択には医師のみならず、薬剤師や看護師、栄養士が関わってくる。NSTカンファレンスに参加させていただいた際、嚥下機能についての話題も出ていた。STが栄養を理解することで、栄養管理話題に参加でき、かつ嚥下機能改善の見通しから経口摂食までの栄養管理提言をしていくことが可能になると考えられた。

コメント

このブログの人気の投稿

気管挿管後の反回神経麻痺

国家試験問題からの嚥下復習

大脳基底核と運動の関わり