栄養管理と嚥下リハビリ
日本農村医学会雑誌に「NST(栄養サポートチーム)における嚥下リハビリの実際」(奥本真史
, 59(5) : 568-573, 2011)が掲載されている。
要旨は「当院では, NST(栄養サポートチーム)の中で, 薬剤師においても患者へ薬を安全に服用するためには, 嚥下に関する知識が必要となってきている. 当院においてコメディカルが実際に施行している嚥下調査は, むせた原因の調査や開口や舌の動作の状況, 食事摂取状況や口腔内の状態など, なにが患者にできるかを確認している.
また嚥下訓練に関しては, NSTを中心に嚥下訓練用パンフレットを作成し, それに基づいて患者やその家族に説明や訓練を実施している. そして各職種で利用できるように工夫している. 薬剤師として嚥下訓練に関与する場合, 患者の正確な嚥下に関しての問題を把握し, 状況に応じた訓練を実施し, 薬剤の内服へとつなげていく必要がある. また口腔内崩壊錠など内服しやすい薬剤の選択や貼付剤・坐剤・吸入薬など嚥下を必要としない薬剤の選択, とろみ剤を使用した安全な薬剤の内服方法などの工夫も重要である. 高齢者の嚥下機能を退化させないことは, 高齢者のQOLの向上にも関係すると考える. 薬剤師として, 患者やその家族のQOL向上に貢献するためにも, 嚥下に関しての知識や技術をはじめ, 薬剤情報提供や管理ができるよう, 日々研鑚が必要である. 」と述べている。
NSTチームにSTが入っている病院もあれば、未参加の病院もある。今回の文献では、栄養のみならず、服薬にまで踏み込んでいるところが興味深い。現在でも「NSTチームはあくまで栄養管理であって、必要栄養量摂取可能であれば手段は問わないため無理にSTの介入は必要ない」という意見も聞く。これからのSTは嚥下機能だけをみるのではなく、栄養状態も理解できるSTが求められるのではないかと思う。更に今後ST養成校カリキュラムに栄養管理が入ってきてもおかしくない時代になってきたと言える。
, 59(5) : 568-573, 2011)が掲載されている。
要旨は「当院では, NST(栄養サポートチーム)の中で, 薬剤師においても患者へ薬を安全に服用するためには, 嚥下に関する知識が必要となってきている. 当院においてコメディカルが実際に施行している嚥下調査は, むせた原因の調査や開口や舌の動作の状況, 食事摂取状況や口腔内の状態など, なにが患者にできるかを確認している.
また嚥下訓練に関しては, NSTを中心に嚥下訓練用パンフレットを作成し, それに基づいて患者やその家族に説明や訓練を実施している. そして各職種で利用できるように工夫している. 薬剤師として嚥下訓練に関与する場合, 患者の正確な嚥下に関しての問題を把握し, 状況に応じた訓練を実施し, 薬剤の内服へとつなげていく必要がある. また口腔内崩壊錠など内服しやすい薬剤の選択や貼付剤・坐剤・吸入薬など嚥下を必要としない薬剤の選択, とろみ剤を使用した安全な薬剤の内服方法などの工夫も重要である. 高齢者の嚥下機能を退化させないことは, 高齢者のQOLの向上にも関係すると考える. 薬剤師として, 患者やその家族のQOL向上に貢献するためにも, 嚥下に関しての知識や技術をはじめ, 薬剤情報提供や管理ができるよう, 日々研鑚が必要である. 」と述べている。
NSTチームにSTが入っている病院もあれば、未参加の病院もある。今回の文献では、栄養のみならず、服薬にまで踏み込んでいるところが興味深い。現在でも「NSTチームはあくまで栄養管理であって、必要栄養量摂取可能であれば手段は問わないため無理にSTの介入は必要ない」という意見も聞く。これからのSTは嚥下機能だけをみるのではなく、栄養状態も理解できるSTが求められるのではないかと思う。更に今後ST養成校カリキュラムに栄養管理が入ってきてもおかしくない時代になってきたと言える。
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