医科歯科連携1

呼吸器ケア歯科・口腔外科の呼吸ケアへのかかわり-医療連携の実践について-山根源之, 外木守雄, 8(7) : 658-660, 2010)が掲載されている。
要旨は「 口腔ケアを含めた呼吸器合併症予防への歯科とのかかわり方はいろいろありますが, お互いに上手に付き合う秘訣は, よく話し合うことです. 医科では歯科的介入の必要性を感じているものの, お互いに受け身でなかなか一歩前に足が出ないことが多いようです.
 口腔ケアとは広い意味では口腔の働きの維持(摂食・嚥下, 咀嚼, 発音, 審美性など), 歯科治療, 摂食・嚥下訓練, 構音訓練なども含み, 狭義の口腔ケアとして歯や口腔の清掃などが挙げられます. ほとんどの病院, 老人保健施設において, 口腔ケアの必要性が認識されていると思われます. しかし, われわれが行った全国調査(2006年)では, 歯科のある病院は全国で約15%, そのうち, 口腔ケアを行っているのは1割程度しかないのが実情でした. 」と述べている。
 ここで「病院の歯科は不採算部門であることが多い」と述べている。医科歯科の一番の接点は嚥下障害患者への対応ではと考える。そうすると歯科側から病院内の摂食機能療法対象患者リストアップから計画書を策定し言語聴覚士や病棟看護師に依頼する方法が考えられる。
 本文でも述べているように病院内の潜在歯科需要は必ずあると考えられるため、従来の義歯作成、抜歯以外の面からのアプローチも重要なのではと思う。

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