Review of the Usefulness of lndividual Assessment by Yanagihara’s Grading System
FACIAL NERVE RESEARCH JAPANに「柳原40点法における各評価項目の検証」(塚原桃子, 濱田昌史, 小田桐恭子, 飯田政弘, 30 : 32-33, 2010)が掲載されている。
要旨は、「顔面神経麻痺の重症度評価法として柳原40点法は長く使用されており, 日本顔面神経研究会でもその使用を推奨している. われわれは昨年の本研究会において, 麻痺初期治療での予後診断における柳原40点法の有用性について報告した. すなわち, 発症3日目以後にスコアが10点以上の不全麻痺であればプレドニゾロン60mg内服治療を行う限り, 麻痺の予後は良好であった. しかしながらこの評点法にも, 評価者によるばらつきが多い, 後遺症の評価ができないなど種々の問題が存在する. そこで今回, 顔面神経麻痺の国際的評価基準の確立を目指し, 柳原40点法のregional systemのどこに利点が存在するのかを突きとめるため, 各評価項目の有用性を検証したので報告する.」と述べている。
対象は、発症後14日以内に受診した16歳から85歳(平均49歳)の顔面神経麻痺新鮮例(Bell麻痺またはHunt症候群)146例を対象としている。
結果は、「額のしわ寄せ、強閉眼、鼻翼、イー、への字の5項目においては、3日以内初診群では不全麻痺が多いのに対し、4日以後初診群では高度麻痺の割合が多く、病日とともに麻痺が進行することを反映した合計スコアと同様の結果となった。」と述べている。
時折であるが、hunt症候群の嚥下障害を担当することがある。その際、顔面神経麻痺の評価も実施するが、柳原40点法がカルテに記載されていることがあり参考になる。今回の論文から「額のしわ寄せ、強閉眼、鼻翼、イー、への字」の項目については、よく観察し予後の推察につなげたい。
要旨は、「顔面神経麻痺の重症度評価法として柳原40点法は長く使用されており, 日本顔面神経研究会でもその使用を推奨している. われわれは昨年の本研究会において, 麻痺初期治療での予後診断における柳原40点法の有用性について報告した. すなわち, 発症3日目以後にスコアが10点以上の不全麻痺であればプレドニゾロン60mg内服治療を行う限り, 麻痺の予後は良好であった. しかしながらこの評点法にも, 評価者によるばらつきが多い, 後遺症の評価ができないなど種々の問題が存在する. そこで今回, 顔面神経麻痺の国際的評価基準の確立を目指し, 柳原40点法のregional systemのどこに利点が存在するのかを突きとめるため, 各評価項目の有用性を検証したので報告する.」と述べている。
対象は、発症後14日以内に受診した16歳から85歳(平均49歳)の顔面神経麻痺新鮮例(Bell麻痺またはHunt症候群)146例を対象としている。
結果は、「額のしわ寄せ、強閉眼、鼻翼、イー、への字の5項目においては、3日以内初診群では不全麻痺が多いのに対し、4日以後初診群では高度麻痺の割合が多く、病日とともに麻痺が進行することを反映した合計スコアと同様の結果となった。」と述べている。
時折であるが、hunt症候群の嚥下障害を担当することがある。その際、顔面神経麻痺の評価も実施するが、柳原40点法がカルテに記載されていることがあり参考になる。今回の論文から「額のしわ寄せ、強閉眼、鼻翼、イー、への字」の項目については、よく観察し予後の推察につなげたい。
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